家財保険

家財保険は、火事や災害、盗難などによって、家具や家電、衣類などが被った「損害」を補償してくれる保険です。
火災保険は建物自体の補償を目的としていますが、家財保険はその中にある「財産」が被った「損害」を担保するためのものです。
したがって、家財保険は賃貸物件に住んでいる方にも必要な保険です。

超過保険と一部保険

家財保険を付保するときは少し注意が必要です。
よくあるのは「超過保険」と「一部保険」です。

1.超過保険
家財の時価金額以上の保険をかけると「超過保険」の状態になってしまいます。

例えば、実際の家財の価値は500万円しかないのに、契約保険金額が1,000万円だったとします。
この状態で家財が全損しても500万円しか受け取ることが出来ません。

損害保険は「実損填補」という考え方で成り立っているので、どれだけ多額の保険金を設定していても、生じた損害金額しか補償されません。
この点が、保険金額を自由に設定できる生命保険とは全く異なる考え方です。

そして余分に支払った保険料が戻ってくることはなく、その分は無駄になってしまいます。
この「超過保険」は、単身世帯や若年層に多く見られます。


2.一部保険
超過保険の逆で、実際の家財の価値よりも低い金額で保険が付保された状態を「一部保険」といいます。

例えば、実際の家財の価値が3,000万円であるにもかかわらず契約保険金額が1,500万円であったら、家財全体の半分しか保険を付保していないことになります。

この状態で、もし1,000万円分の家財が焼失しても、家財の半分しか保険を付保していないわけですから、1,000万円の半額、つまり500万円の保険金しか受け取ることができません。
契約保険金額の1,500万円は支払限度額ではないということです。

この仕組みを理解しておかないと、いざというときに保険が役に立たないという事態になってしまいます。
「一部保険」は、新婚世帯とか子どもが増えた世帯、あるいは親と同居を始めた世帯など、家族構成が増えた世帯でよく見られます。

家財保険は1~2年ごとに更新が必要なケースが多いので、少なくともそのタイミングで契約保険金額を見直す必要があるのですが、多くの世帯で「今までと同じ内容で」という更新をしているのではないでしょうか。
せっかく定期的に「資産の棚卸し」をしているのですから、家財の時価総額と保険金額とを照合することを習慣にして下さい。

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