昔から、経営とは「人、物、金」を使って利益を出すことだ、と言われてきました。
これを個人に置き換えると、人を使って利益を出すのが「労働」。
物を使って利益を出すのが「機械化」や「自動化」。
金を使って利益を出すのが「資産運用」です。
「お金を人に預けて働かせる」というのが投資です。
あなた自身が稼いだお金をどこに預けるか?
これが投資先の選定だと考えて良いでしょう。
投資に絶対はありません。
出資した会社が倒産することもあるし、倒産まではいかなくとも企業に減収とか単年度赤字なんてことは日常茶飯事です。
株式、債券、外国為替といった相場モノは、勝つ人がいれば必ず負ける人が存在します。
これを「ゼロサム」とか「ゼロサムゲーム」と言うんですが、相場に参加している者全員の利益と損失の総和はゼロになるという当たり前の経済理論です。
Excelやスプレッドシートで合計を求める関数に「SUM」というのがありますよね。
ゼロサムというのは、このプラスの合計とマイナスの合計の値は等しいということです。
つまり相場で勝てる理論上の確率は1/2。
証券会社に支払う手数料など、参加費用を差し引くと全員がマイナスになるのが相場モノです。
したがって、売買のタイミングで勝ち負けが決まる以上、相場を張る行為は投資というより投機と呼ぶべきでしょう。
資産を運用するにあたって、投資にも投機にもリスクは伴います。
しかし、このリスクを管理することで着実に資産を増やしていくことは可能です。
これが資産運用です。
逆に言えばリスクの管理ができないと、資産が増えるかどうかが「運しだい」になってしまいます。
資産運用に失敗は許されません。
運用に失敗すると、マネープランだけではなくライフプラン、つまり人生設計自体が狂ってきます。
資産運用を運に任せてはいけません。
これは絶対です。
トータルで絶対に損をしない運用方法というものは存在します。
一例をあげると、保有資産に応じて投資と投機のバランスを適切な状態に保って、仮に投機で損失を被っても投資の利益で穴埋めができる状態を作っておくという方法です。
資産運用は、資産の一部にのみ着目するのではなく、保有資産全体でポートフォリオを組んで取り組むことがとても重要です。